プランターで育てているイチゴがなかなか大きくならない、とお悩みの方はいませんか。 実は、その原因は肥料の入れすぎにあるかもしれません。 私自身、2年連続でイチゴの生育状態が良くないという問題に直面していました。 それほど多くの肥料を投入したつもりはなかったのですが、結果としてイチゴは非常に肥料焼けを起こしやすいデリケートな作物であり、元肥をかなり薄くしなければならないという教訓を得ました。 今回は、イチゴの生育不良と土壌濃度(EC値)の関係について、我が家の実例を交えて詳しく解説していきます。

イチゴの生育不良を救った土壌測定器の導入
イチゴが大きくならない原因を突き止めるために、私は土壌の肥料濃度やイオンの量を測定できるソイルメーター(ECメーター)を導入しました。 この測定器は、主にチッソ(硝酸態チッソ)の量を計測するもの(イオンを測定するものでチッソ自体の計測ではありません)で、土に挿すだけで現在の土壌の栄養状態を数値化することができます。
4つの異なる品種のプランターを栽培している中で、3月中旬になっても一向に大きくならない株が複数ありました。 そこでこの測定器を使って土壌の濃度を調べてみたところ、なんと肥料の数値が高いプランターほど、目に見えてイチゴの生育調子が悪くなっているという明確な事実が判明したのです。
一般的な適正値と我が家のプランターの数値比較
一般的に、AIなどで調べた土壌の適正なEC値の範囲は、およそ0.4から1.2程度が正常な範囲内であるとされています。 しかし、我が家のイチゴたちの数値を測定してみたところ、驚くべき結果が出ました。
- 状態が一番良いプランターの数値 最も順調に育っている株の土壌数値を測定したところ、結果は0.17から0.18という非常に低い値を記録しました。 この結果から、イチゴにとっては一般的な適正範囲よりもさらに薄い肥料濃度が理想的であることが分かります。

- 一番生育が悪いプランターの数値 最も生育が遅れていて葉の勢いもない株の数値を測定したところ、結果は0.4という数値を記録しました。 一般的な基準では適正範囲内の最下限にあたる数値ですが、我が家のプランター栽培においては、この0.4という濃度ですらイチゴにとっては濃すぎて生育の足を引っ張る原因になっていたようです。

測定器自体の個体差や校正のズレ、あるいはプランターという限られた環境特有の肥料の効きやすさが影響している可能性もあります。 しかし、測定器の絶対的な数値が正確でなかったとしても、自分自身の栽培環境における「生育の良い数値」と「悪い数値」のデータを蓄積できれば、今後の土づくりの確かなバロメーターとして役立ちます。 我が家においては、EC値0.2あたりを目指して土づくりを行うのがベストであるという基準が定まりました。
前年の8月に病気対策のベンレート処理を行って定植してからの経過を振り返ると、冬から春にかけての時期に大きな成長の差が生まれました。 4つの品種を比較したところ、肥料濃度による影響が顕著に現れる結果となっています。
成長の明暗を分けた品種ごとの経過観察
- 抜群の成長をみせたあまえくぼ土壌の数値が0.18前後と一番薄かったプランターです。 2月から3月にかけての1ヶ月間で一気に新芽が展開し、3月には花が咲いて受粉作業ができる段階まで急成長を遂げました。 4月には立派な実をたくさん収穫することができ、果実の重さが38.6グラム、糖度は14.7度を記録する素晴らしい出来栄えとなりました。

- 深刻な生育遅れに陥ったあまりん 土壌の数値が0.4と一番高かったプランターです。 秋の段階では大きな差は見られませんでしたが、春を迎えても成長が止まったかのように新芽の勢いがありませんでした。 おかしな状態に気づいた3月に慌てて土を大きく削り取り、肥料分の入っていない新しい土に入れ替えるという緊急対策を行いました。 その後、気温の上昇も手伝って徐々に回復の兆しを見せてはいるものの、あまえくぼと比べると身の成長や収穫の時期が大幅に遅れる結果となりました。


- 収穫が遅れている東京おひさまベリーと章姫 東京おひさまベリーの数値は0.32、章姫の数値は0.25を記録しました。 アマリンほど深刻な状態ではありませんが、やはり一番薄いプランターと比べると成長のペースが遅れており、4月後半の段階でもまだ実が赤くならず、収穫には至っていません。
失敗から学ぶプランター菜園の肥料管理
イチゴのプランター栽培において、良かれと思って与えた肥料が逆に株を弱めてしまうという失敗は非常に起こりやすいものです。 前年も肥料焼けで株を傷めてしまっていたため、今年はかなり慎重に肥料を薄くしたつもりでしたが、それでもイチゴにとってはまだ濃すぎたという結果は大きな驚きでした。


特にプランター栽培は路地栽培と違って肥料成分が狭い空間に留まりやすいため、想像以上にデリケートな管理が求められます。 株の調子がおかしいと感じたときは、安易に追肥を行うのではなく、一度土壌の栄養濃度を疑ってみることが大切です。 こうした土壌測定器は、酸度計(pHメーター)などと比べても比較的安価で手に入るため、家庭菜園のバロメーターとして1台持っておくと、イチゴに限らずあらゆる野菜の栽培で失敗を防ぐ強い味方になってくれます。
今回の記事の動画を下に貼っておくので良かった見てみて下さい。


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