格安でビニールハウスを作るにはどうしたらいいのか?皆さん考えると思います、みなさんそれぞれ試行錯誤されて作られていますが私は以下の点を抑えつつ出来るだけ安く作る事にしました。
- 48.6mm単管パイプ(安くて高強度)
- 両サイド(手動)巻き上げ、防虫ネットは0.6mm
- 吊り下げ式のスライドドア
単管パイプでのビニールハウスの作成方法は農研機構さんなどいくつかの組織がマニュアルをPDFで公開されています

しかし、単管パイプを使っても「パイプクロス・クロスワン・カチックス・各種専用金具」などを利用すると材料費がかなりかかってしまいいます。
そこで私は出来るだけ量産されていて安い直交クランプ或いは自在クランプを使って単管パイプでのビニールハウスの作成する事にしました、結果として4mx5mで材料費は22万円程度となりました。

簡単に(分かりづらく)ハウス紹介
ビニールハウスの外観や内観をお見せしたいところですが住宅地に有るのでこちらと相手のプライバシーの関係から部分的な紹介になってしまいます、何卒ご理解ください。
最初にざっとビニールハウスの様子をご紹介します、まずは内側からの天面(特徴的なのはT字のクランプ)

こちらも天面、クランプの突起はカットするのが定説ですが私はそうはせずにシリコンのカバーをかけています、これは日本では売っていなかったのでaliexpressから購入しています
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角、防虫ネットとビニペット(ニューオキジット)、根がらみが見えます、ニューオキジットは全てビス止めになっています

吊り下げ式のスライドドア

下のレールは単管パイプに割れ目を入れた物を使用

ドアの取っ手

巻き上げ

材料費
大体の材料費なのですが、ビニールが35,513円、ニューオキジット他が28,806円、遮光ネットが89,838円でビニール関係が諸々込みで82,838円
骨格の単管パイプが4mを77,220円分購入、クランプなど諸々込みで110,659円
その他のビスやらなんやらが41,837円なのですが、ここにはパイプカッターや墨出し器、打ち込みパイプなどが入っていますが溶接機や溶接面などが入っていないのでよく分からない金額になっています。
総支払はとりあえず234,334円なのですが、実際の材料費は22万円程度といったところだと思います。

作業を簡単に解説
単管パイプは4mのスーパーライト700(大和鋼管の軽量で硬いパイプ)が安いお店が有ったのでそこで購入、1.5tトラックで一人で運びました。
軽量の単管パイプは通常の単管パイプに比べて硬いので切ったりビスで穴を開けたりの加工が大変になったり厚みが違うのでジョイントが使用できないといったデメリットが有ります、そのせいで溶接をする事になりました。

3:4:5などの数学の定理を使って直角をだして4角を決めるのですが何度やり直しても巻き尺の数字が合わないので最後は諦めて数cm誤差が有りましたが4角を決めてしまいました

単管を打ち込むのに道具は色々ありますが、検討の結果この打ち込み工具を使う事にしました、直ぐに必要だったので遠くのホームセンターから運びましたが7kgも有るので少し危なかったです。

パイプには水準器をあてて垂直を見ながら打ち込みましたが結構適当な角度になってます、因みに先端工具をつけて深さは60cm打ち込んでいます

このレーザー墨出し器だけは絶対に必要でした、これで縦に打ち込んだパイプに正確に地面から同じ高さでT字クランプなどを設置できました。
買うのは360度にレーザーが出る物を買わないといけません、私が買ったものは売り切れてしまっています、ベストセラーNo.1は15,000円で結構高いですね(それでも国内メーカーと比べると安い)


硬くて軽くて薄い単管パイプを選んでしまったのでジョイントが(ガタガタで)使えなくなってしまったので溶接機で(半自動)溶接する事になりました、結果としてジョイントより強度が出たのでいいとします。

溶接面は自動で明るくなったり暗くなったりするやつを使用しました、初めての溶接だったのですが見た目は悪いですが一応くっつきました、溶接部分はワイヤーで擦ったりして錆びやすくなっているので錆止めの塗装が必要です。

本当は設計図をお見せしたいのですが訳あってお見せできません、縦にパイプを設置したら頂上にT字のクランプを設置して横のパイプを担ぐ形にします。


頂上のパイプもT字のクランプで保持する事になります、パイプが交わる所は出来るだけ安い直交クランプを使うようにしますがここだけはT字のクランプを使う必要が有ります

頂上の角だけは互い違いにする事ができないのでこのクランプを使います

このままだと妻面の縦のパイプが突き出る事になりますが

一番高い縦のパイプと一番低い縦のパイプの端に穴を開けてそこにステンレスワイヤーを通します、因みにパイプが横に出っ張って丸みが有るとは言えエッジがビニールにぶつかるのでそこはダイソーのシリコンシートで保護するようにしてあります。


ワイヤーが直接ビニールにあたるのも嫌だったのでソフトチューブの中を通すようにしたのですが、通すのが結構大変でした。

今回私はスーパーライト700を鉄鋼用のチップソーを付けた丸ノコを専用治具で切断していたのですが10本程度で切れなくなり、替えの安い鉄鋼用のチップソーでも2本切る前に刃が駄目になってしまいました。
その後SK11のちょっと良いパイプカッターで作業を続けたのですが刃が駄目になることなく終われたので、パイプの切断はこのパイプカッターをお勧めします、丸ノコだけは絶対ダメです、切断機もお勧めしません。

横の防虫ネットの広さをどうするか迷っていてビニールの下からの高さと横にどこまでビニールを残すか考えている人には、広めに防虫ネットを張る設計にする事をお勧めします。
ビニール1枚だけでは夜間はビニールハウスの外も中も温度は変わりません、それに対して春から秋の日中は遮光ネットをしていても温度が下がらずドアを開放したりしています、ですから防寒よりも換気よりの設計をお勧めします、夏の日中の単管は触れないほど熱いヒートパイプになります。

悩ましいドア問題
ドア悩みますよね、せっかくビニールハウスにするんですから内外開きの安っぽいドアにするのは逆にもったいないです、かといってスライド式のドアを買おうとするとめちゃ高い。

私は以下のハンガーレールを購入し単管にボルト3本で設置、その下に単車を付けた自作のアルミアングルをリベットで留めて作ったドアを吊り下げました


アルミのスライドドアに単車を付ける穴はステップドリルで開けました

ドアの下部にはサンダーで切れ目を作った単管パイプを設置してその中をアルミアングルが通るようにしています、これで剛性の低いアングル製のドアでも上下で保持されているので強度不足を感じさせませんしスルスル動きます。
最初はアルミロウ付けなども考えましたが難易度と結果を考えてやめました、鉄製ドアを溶接で作る事も考えましたが重さが気になってやめました。

ちなみにビニールハウスはメロンの為に作って第1弾のメロンを作ったのですが

モザイク病で全ての株がやられてしまいました、モザイク病の出方的にアブラムシの媒介というよりは(接木の)カッターや接触による汚染や土の汚染(これが一番あやしい)の可能性が高いです。
来年のメロンはポットで新しい土でやります。

動画も良かったら下からご覧ください
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