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※投稿時に視野角の関係でVAパネルを選択肢に入れていませんでしたが
ゲームを頻繁にする場合は144Hzの選択肢の豊富なVAパネルを検討されるといいと思います、コントラスト(比)が格段にのもVAのメリットの一つです
ただ、ゲームをしないのでしたら視野角が広く値段の安いIPSをお勧めします、ゲームをする場合も60fpsで十分でしたらIPSでいいと思います(fps/tps/レース等でしたらVAを選んだ方がいいかと)
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前回改めてあまり語られていない4Kのデメリットを説明しました
併せてブラウジングや編集を伴わないエンコード、写真の編集現像くらいだったら32インチ以下の4Kモニタが無い事は無いとお伝えしましたが、それでも27インチ以下の4Kの優位性は全くに近いくらい無いですし、32インチでもWQHDと比べて4Kの方がきれいとは言えWQHDで荒さを感じる事はありませんし、高画質の写真を見るより(ドットの細かさに違いが少なくなる)動画を見る方が機会が多いでしょうし、よっぽど4Kコンプレックス(物理的に4Kよりきれいさで劣るWQHDを使う事が気になってしまう)が無ければ32インチの方がやはりお勧めです。
43インチとなるとWQHDの粗さが気になるでしょうから『重いけど4Kにするかぁ?』となるといった感じでしょうか。
私の用途(動画編集、ゲーム)を考えるとどうしても4Kはスペックを食いすぎるので43インチという選択が実質無い事になります。
それではどんなモニタが最適なんだ
となると思いますが、用途によると言ってしまっては意味が無いのでゲームは別として私は32(31.5)インチのWQHDというモニタサイズと解像度をお勧めします。
FHD(フルHD)は横1920 縦1080 という解像度は知られていると思います、これが4Kになると2倍の 3840×2160という解像度になり、1枚のモニタに3840×2160=8,294,400のドットが有るというという事になります。
4Kモニタは横に3840のドットが有ります、これが約4,000という事で4K(キロ)と言われているわけです。
映像の解像度をさす時はFHD1920x1080は1080と言いHD1280x720も720で縦を数えます(youtubeで1080や720や480を選べると思います)、縦の方が普及しているんですからそっちに合わせてFHDを1K、3840×2160を2Kとしてくれたらよかったんですが何か理由が有ったんでしょうね。
4Kの言われは4,000から来てますからFHDは2Kになり一部で普及していますが一般的では有りません、4KはFHDの4倍ですからそこから由来を誤解してFHDを1Kと勘違いしている人もいるので面倒です、まぁ仕方が無いですが。
FHDと4Kは一般に認知されているのですがこの間に解像度がある事はあまり知られていません、PCモニタ・アクションカム・youtubeでは使われていますがこれがWQHDという解像度で2560×1440になります。
youtubeでゲームをアップロードする際に動きが激しいためFHDでは再エンコードで画質が下がって解像感が大きく落ちてしまう場合や、アクションカムで録画時に4Kでは重くて各種機能(ワイド・手振れ補正・60fps等)が使えない場合に役に立ち助かります。
この便利な解像度はPCにおいても同じでFHDと4Kの間を埋める役割をしてくれます。
昨今モニタの大型化が進んで久しいですが
今でも主流の内に入ると思われる24インチというサイズのモニタは多くの皆さんが使われた事が有るのではないでしょうか?
その時に解像度はFHDを選択してそれで快適だったと思いますが、あれは縦が大体30cmでしてドットでいうと1080粒並んでいました、1インチ(2.54センチ)辺り91個のドットが並んでいて91dpiという事になり、ドットピッチ(1ドットの間隔)は0.277mmです。
4Kモニタのドットピッチはいくつかというと解像度がFHDの2倍ですのでその分細かくなり0.138mmとなります、細かくなる分綺麗ですがアイコンやアプリの(変更できない)フォントは小さくなってしまうので多くの人はスケーリングを使って拡大します(それによって文字が滲んでしまうアプリも有ります、メモ帳などがそうです)
24インチでドットピッチが0.277mmで快適という事が分かったと思いますがこれが27インチになるとどうなるでしょう?
27インチモニタの解像度はFHDか高い機種はWQHDを選択できる事が多いですがそれぞれ0.311mmと0.233mmです、PCモニタをどれくらいの距離離れて見るかや目の良さや感覚によって違うのですが27インチでWQHDはちょっと字が細かく感じます、FHDはどうかと言うと24インチのFHDに比べて大きくなりますが個人的には許容範囲です。
50cmの距離にモニタを置いているという人で27インチのWQHDが適切と言っているのは見たことが有ります、私はモニタと自分の間にテーブルを追加して目とモニタの距離は130cm~140cm位有ります。
さて、それでは32インチではどうなるか
というとWQHDで.0277mm、つまり24インチのFHDと一緒なのです31.5インチでも0.272mmで殆ど同じです。
これで32インチのモニタの見やすさが分かってもらえたと思います。
ノートパソコンは13インチでFHDが快適かと思いますがあれは距離が近いからです、ちなみに画素ピッチは24インチの4Kと同じ0.138mmです、スマホも5.2インチFHDの場合ドットピッチ0.06mm(一例)となりますが同様に距離が近いので小さすぎると感じません。
マスト
・31.5 or 32 inch
・WQHD
・IPS or ADS(基本的にどちらも同じです)
・ノングレア(32インチWQHDはノングレアばかり)
判断要素だけどさほど重要ではない
・スピーカー
→個人的には要りません、特別なモデルでもなければモニタのスピーカーはただの音発生装置に過ぎず下手をするとこれに耳が慣れてしまいます、付属スピーカーでは足元にも及べないこのスピーカーが3,500円で買えるんですからこれ買いましょう、1万円でBOSEでもいいですが
・表示色
→1600万も10億も殆ど変わらない、今のグラデーションに不満が無い、そもそも10bitのデータを用意して10bitで開いて10bitでモニタに出力できる環境を持ってますか?
・応答速度
→ゲームする訳でも無かったらどうでもいいかと、それと最高設定(オーバードライブ)にすると画面が正常に表示されないケースが多い
・DP & HDMI ポート
→今のモニタは両方搭載されていますが自分の必要なポートの数を確認してください、因みにDVIが無くてHDMIが複数あるという方がいいでしょう
・HDR
現状要らないです、写真として「作る・見る」為のHDRは有用ですが動画だと見づらくなりますし、製作者側が望んだ絵なのか?という話でもありますから、それとHDRを有効にした場合の不具合もよく聞きます。
・VRR(Variable Refresh Rate)技術
動きの激しいゲームをする人には関係ある機能でRADEONならFreeSync nVidiaならG-Syncなのですが殆どのモニタはFreeSyncのみに対応しています、しかしnVidiaがFreeSyncでもG-Syncが使える技術を開発しG-Sync compatibleとして公表されているモニタは勿論公表されていないモニタも動作は保証されていませんがFreeSyncを使う事が出来ます。
VRRをここで説明はしませんが要はゲーム時に画面に横に切れ目(スジ)が入ったりカクついたりしない為の技術です、144Hzだとさほど気になりませんが60Hzだと画面更新の間隔が少ない分これの恩恵が大きいのではないのでしょうか、ただし無くても気にせずゲームをしている人が殆どでしょうしそもそも動きの激しいゲームをやる人も少ないでしょうし、32インチで激しいゲームをやる事自体お勧めではないですし、27インチ以下で144Hz以上を買った方がいいですし...という事で判断基準として実はさほど重要ではないかもしれません、それとnVidiaのグラボが要りますね10世代(Pascal)以降の...
判断要素
・リフレッシュレート(垂直走査周波数)
→60Hzのモニタが多いですが75Hzを選択できるモニタが有ります、しかし75HzのモニタもWindowsデフォルトの機能では60Hzしか選べないと思います(私の勉強不足かもしれません)私の場合nVidiaの外付けのグラボ(GPU)を積んでいるのでnVidiaのドライバを入れておりnVidiaコントロールパネルよりカスタムで75Hzに設定しています
60Hzと144Hzの話になりますが、頭を振るFPSやTPSでは全く別次元で快適性が違います、一般用とでも60Hzでは気になった事が無いと思いますが144Hzのモニタでマウスを動かすとぬるぬる動いているのが分かります、60Hzに切り替えるとパラパラです
ただ、通常使用で60Hzが特に不便ではないですし今までマウスの動きがパラパラだと思った事など一度もないはずです、それが144Hzでもない75Hzになった所で大差はないという話なのですがゲームをする人の場合fpsが25%改善するというのは小さいとも言えません、144からの25%ではなく60からの25%ですから。
・輝度
→安いモニタでも250cdは有りそれで基本的に十分です、ただオーバードライブ時に黒をフレーム間に入れるモニタの場合画面が暗く見えるようになり250cdだと輝度が足りなくなってしまう、その場合300cdや350cd必要ですがオーバードライブを切ればいいし普通の人はオーバードライブなど不用かと思います。
・コントラスト比
1200:1と1000:1、見比べてみた訳では有りませんがコントラストが低いモニタは扱った事が有ります、コントラストが低いとぼやっと眠く不快です、コントラストを弄っても階調が飛んでしまうので表示が汚くなります、1000:1でコントラストが低いと感じるかどうか分かりませんし殆どの人は感じないと思います
TNのモニタを納得して使っている人がいるのでIPSでの200の違いはさほどでもないのかもしれませんが他の指標がパッとした違いが無い中ではこれは大きな違いです、1000:1のコントラスに慣れるよりも1200:1のコントラストに慣れていた方がいいでしょう
・メーカー(ブランドイメージ)
これは人によって重要であったり無かったり、またメーカーイメージが個人差が有るので判断基準と言えないかもしれませんが、「このメーカーだから買いたくない」というのはかなり強い要素でありそういう人も少なくないでしょうから入れておきます
それではこれからピックアップしていきますが、お勧めじゃない方から順番に紹介します
まずはIODATAのこのモニタ
コントラスト比1200:1 輝度250cd/m2 60Hz スピーカー有り VRR無し
Adobe RGBカバー率99%というモニタとしてはすごいモニタ、その分15,000円近く高くなっています、輝度が250cdで低め
Adobe RGBを99%カバーしているからといって例えばhikakin氏の動画をyoutubeで見た時により色鮮やかになるかと言ったらそうでは有りません、同じです。
世の中のコンテンツは殆どがsRGBで作られているので、モニタだけAdobe RGBに対応させても意味が有りません、素材から設備からソフトから全て対応させないといけません、基本的にプロがカラーマネジメントを理解して広い色域の状態でクライアントやプリント等と色を合わせながら仕事をするものでしょう、「私の作品の色域はAdobe RGBで作られていますよ!」と標榜しているのもあまり見かけませんし個人にはあまり意味が有りません。
悪く言ってばかりのこのモニタ、一つだけ他のモニタにはない強力な強みとしてはスリムベゼルというのが有ります、これって実際見てみるとかっこよくて過去のモニタが普通のベゼルだと感動しますし高級感や実際の使い勝手もいいです
コントラストも1200:1で輝度も250cd/m2が実用で全く問題ない事を考えると15,000円が大した差でないと思う人ならこのモニタでいいかもしれません、というかこのモニタいいかもしれないです。
45,000円という値段もそこまでデカくないですし見た目の所有感とこの後紹介するモニタメーカーに比べてIODATAなら安っぽさも無いしロゴも端っこに書いてあるしAdobe RGBに対応しているくらいだからスペックにはない(安いモニタ比での)きれいさもあるかもしれませんしね。
という書いている内に予定が狂ってベストモニタが決まってしまったのですが、引き続き「コスト重視」の方向けにお勧めじゃない順のモニタ紹介を続けます。
次はLGのこのモニタです
コントラスト比1000:1 輝度300cd/m2 75Hz スピーカー有り VRR有り
コントラストが1000:1で輝度が300cdですがリフレッシュレートが75HzでFreeSync対応、コントラストが気になりますが一番気になるのは色、白!
白じゃなかったらGTX10系グラボを持っていて偶にゲームをやるという人にはお勧めできたのですが...
ここから紹介する3つはトータルで同じ評価です、発売日もそれほど離れてなく値段も同じくらい
まずはIODATAのこのモニタ
コントラスト比1200:1 輝度300cd/m2 60Hz スピーカー有り VRR無し
コントラスト比1200:1 輝度300cd/m2 という目立つ欠点の無い普通のモニタ、強みはお洒落なスタンドとIODATAというロゴ
PC用品で言うとIODATAはあまり良くもなくかといって悪くもない事務機器というイメージですが、モニタに限ると中華系メーカーの認知や評価が低い人にとってはIODATAは普通である分良く見えるのではないでしょうか、それにIODATAも分かっているのでしょうロゴも端に寄せてダサさが有りません。
次はViewSonicのVX3211-2K-MHD-7
https://www.viewsonic.com/jp/products/lcd/VX3211-2K-MHD-7.php
amazonで販売されていません
コントラスト比1200:1 輝度250cd/m2 75Hz スピーカー有り VRR無し
目立つのはリフレッシュレート75Hzで、ViewSonicがアメリカのメーカーという事で中華は嫌という人にはポイントになるかもしれません。
コントラスト比1200:1 輝度300cd/m2 60Hz スピーカー無し VRR有り
スピーカーが無い分安いのなら個人的には〇です、VRRはFreeSyncに対応していますので60Hzモニタでは有効かと思います、気になるのはJAPANNEXTというブランド(ロゴ)、日本の会社なのですが知名度が有りませんから安っぽく見えてしまいます、せめてIODATAの様にロゴは端に入れてくれたらよかったのです...
ここにはピックアップしませんがiiyamaも32インチWQHDモニタを少し高めの値段で出しています、iiyamaにブランド価値を感じる方はこちらのリンクから商品を確認してみてください
https://www.mouse-jp.co.jp/iiyama/products/lcd/32/XB3270QS-2/
という事で32インチのWQHDモニタをピックアップしてみましたが、書いていて考えが改められる事が何度かありました。
そしてここまで書いても「結局どれがいいんだよ?」と結論を求められる方がいると思います。
そんな人の為に人それぞれ感性が違いますが結論を書こうかと思います。
普通の人にとってコントラスト比1200:1と1000:1の違いや輝度250cd/m2と300cd/m2の違いや60Hzと75Hzの違いやVRRの有無の違いなどは殆ど無いような物なのではないでしょうか?
となると見た目が満足感を左右するのではないでしょうか?即ち、お金がある人は唯一の細いベゼルでロゴが気にならないIODATAの高い方のモニタか、スタンドもお洒落でロゴが気にならないIODATAの安い方のモニタがいいのではないでしょうか?
ここまで考察を書いてきましたが私はモニタそのものを見たわけではなくスペックや外観を語っているに過ぎません、ですから実際の品質に問題が有る可能性がある事も十分あり得る事です、ですからその点をご理解の上購入を検討されて下さい。
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